ACTIVITY DIARY

活動日誌

デフアスリート交流会

灘光 晋太郎

 皆さんこんにちは、灘光です。前回の更新から少し日が空いてしまいましたが、先日、とあるイベントに参加しましたのでその様子を伝えさせて頂きたいと思います。
 イベントを主催されていたのは「ミルオト(雰囲気応援可視化システム)」さんと言って、ミルオト、とは2025年に東京で開催されるデフリンピックに向けてスポーツの試合中の雰囲気、競技音を画面上でオノマトペで表現して聞こえない人でもリアルタイムに目で見て競技の雰囲気を楽しむためのシステムを作成しているプロジェクトです。この日はこのプロジェクトの代表の方にお声をかけて頂きイベントに参加させて頂きました。
 午前中はデフリンピック、世界大会で合計7個ものメダルを取っていて、普段練習や試合で一緒に行動することも多い亀澤理穂さんとエキビションマッチをやらせて頂きました。その様子がモニターにアップされ、オノマトペで競技音が表示され聞こえない人にも競技の雰囲気がわかりやすいようになっていました。エキビションマッチの結果は惜しくも負けてしまいましたが、イベントの参加者の方々にも見て楽しんでもらえたので良かったと思います。ミルオトの雰囲気可視化システムにはまだ改善の余地があるとのことですが、もう既に画面を見て競技音、雰囲気が非常にわかりやすくなっていると思いますので興味のある方はぜひ見て下さい!
 午後の部は他の競技のデフアスリートの方々も加えてのトークショーでした。司会者からデフアスリートとして普段どんな生活をしているのか?デフスポーツの魅力とは何なのか?などの質問を受け、それに答える形で進みましたが、かなり深く掘り下げた内容の話が多く、視聴者からの反応はとても良かったと思います。
 私自身、トークショーや講演などのイベントに参加する機会自体は普段から多くないため、話をうまくまとめられず苦労しましたが、他の選手の話を聞けて勉強になる部分が多かったです。
 ただ、主催者の方も後から言及していましたが、今回の取り組みがすべて良い内容だったにも関わらず、お客様の数が少なかったことが気がかりでした。改めて、デフスポーツの世間からの認知度、注目度が決して高くない事実を思い知らされました。我々選手もデフスポーツについてSNSなどですごく発信はしているのですが、やはり一個人の発信だけでは限界があると思います。
 実は卓球界に限った話で言えばデフ卓球、デフリンピックの認知度はとても高いのですが、この背景には人気ユーチューバーの方がデフ卓球選手の試合動画をアップし、それがかなりの数再生されていることもあります。ですので、認知度の高いインフルエンサー、もしくは社会的に大きな影響力を与えている団体と緊密に連携を取り、そのような方々を介して発信することが認知度向上の一番の近道ではないかと考えています。決して他力本願という意味ではなく、いい意味で人脈を広げ、活用していくべきという意味です。特に今回イベントでご一緒した理穂さんはコミュニケーション能力がとても高く、様々な人脈があるので見習いたい部分です。ちなみに私はコミュニケーション能力は高くないのでもう少し頑張ります。(笑)
今回の反省を活かして、次にデフスポーツ関連のイベントがあった際には事前にこのホームページでも告知するようにしますので、その時は奮って参加して頂けると嬉しいです!